Paseoは、Claude Code・Codex・Copilot・OpenCode・Piといった複数のコーディングエージェントを、1つのインターフェースからオーケストレーションするためのツール群です。ローカルで動く「デーモン」がエージェントプロセスを管理し、デスクトップ・モバイル・Web・CLIの各クライアントがそこに接続する構成です。自己ホスト型で、テレメトリや強制ログインなしに、自分のマシン上の開発環境をそのまま使ってエージェントを並行実行できます。
中核はpackages/serverの「デーモン」で、WebSocket APIとMCPサーバーを提供し、エージェントのプロセス起動・入出力・状態管理を担います。packages/appはExpo製のクライアント(iOS・Android・Web・デスクトップ共通コード)で、デーモンにWebSocket接続してチャットUIやファイル差分表示などを行います。packages/cliの`paseo`コマンドはデーモン起動やエージェント実行(`paseo run`)・一覧(`paseo ls`)・アタッチ(`paseo attach`)などをサポートします。Docker版はdocker/base/Dockerfileでビルドされ、npm packで各ワークスペース(highlight・relay・protocol・client・plugin・server・cli)をtgz化しグローバルインストールする形をとり、`/api/health`へのHTTPチェックでヘルスチェックしています。TypeScript SDK(@getpaseo/client)を使えば、WebSocket経由でエージェントの作成や完了待ち(waitForFinish)を自前のスクリプトから呼び出せます。加えて、Skills機能(`/paseo-handoff`など)で、あるエージェントが別のエージェントへ作業を引き継ぐ「エージェント間オーケストレーション」も用意されています。
- STEP 01
`npm install -g @getpaseo/cli`を実行後`paseo`と打つと、ローカルにデーモンが起動し、E2E暗号化リレーを有効にするか問われる画面に出会います。
- STEP 02
事前にClaude CodeやCodexなどのエージェントCLIを認証済みでインストールしておく必要があり、未設定だと`paseo run`実行時に対象プロバイダーが使えない旨のエラーに遭遇するはずです。
- STEP 03
`paseo run --provider codex/gpt-5.5 --worktree feature-x "implement feature X"`のようにタスクを渡すと、指定したworktreeでエージェントが動き始め、`paseo attach`でリアルタイムの出力を確認できます。
- STEP 04
Dockerで動かす場合は`docker run`後に`http://localhost:6767`を開くとWeb UIが表示され、`PASEO_PASSWORD`未設定だと起動時に警告や認証要求に行き着く構成です。
- STEP 05
デスクトップアプリではダウンロード後に開くとデーモンが自動起動し、設定画面の「Pair Device」からモバイル端末をペアリングする流れを体験します。
- STEP 06
`npx skills add getpaseo/paseo`でスキルを導入すると、Claude Codeなどのエージェント会話内で`/paseo-handoff`のようなスラッシュコマンドが使えるようになります。
手元のマシン上で複数のコーディングエージェントを並行して走らせ、その進行状況をデスクトップ・モバイル・Webのいずれからも確認・操作できる状態が手に入ります。CLIや@getpaseo/client SDKを使えば、エージェント作成から完了待ち・結果取得までを自前のスクリプトに組み込めます。加えてDocker経由での自己ホストや、Skillsによるエージェント間の引き継ぎワークフローも構築可能になります。
動作にはClaude Code・Codex・Copilot・OpenCode・PiのいずれかのエージェントCLIが事前に認証済みで必要で、Paseo自体はモデル推論を行いません。
README記載のバージョンは`0.6.1`でありAGPL-3.0-or-licenseというコピーレフトライセンスのため、商用利用や派生プロダクトでの扱いに注意が必要です。
Docker版はrootで起動後にUID 1000のpaseoユーザーへ切り替える構成で、ホスト側の`/home/paseo`ボリューム権限設定を誤ると認証情報の永続化に失敗する可能性があります。
E2Eテスト群(packages/app/e2e)は実際のエージェントCLIに接続する`.real.spec.ts`が多数あり、CI上でも外部プロバイダーへの実接続を前提にしている箇所が見られます。
複数のコーディングエージェントを横断的に使い分けたい開発者、特に手元のマシンの開発環境をそのままエージェントに使わせつつ、外出先からもスマホで進行を確認したい人に向いています。README・Dockerfile・package.json・実際のE2Eテスト群まで一貫してdaemon-client構成とマルチプロバイダー対応が確認でき、記載内容と実装の整合性は高いと判断できます。ただしAGPLライセンスであることと、動作には別途エージェントCLIの認証済みセットアップが要る点は、導入前に必ず踏まえておくべきです。