Bagistoは、Laravelで構築されたオープンソースのeコマースプラットフォームです。カタログ・チェックアウト・在庫管理などの機能をパッケージ単位で提供します。管理画面とストア画面を分離し、大規模SKUにも対応する設計になっています。
composer.jsonのautoloadを見ると、packages/Webkul配下にAdmin・Catalog・Checkoutなど数十のパッケージが並んでいます。これらはkonekt/concordというパッケージ管理ライブラリで登録され、Laravel本体に機能を差し込む仕組みです。bootstrap/app.phpでは、管理者用ミドルウェアのCanInstallやSecureHeadersが追加されています。データベースはMySQLかMariaDBを前提とします。基本のテーブルはdatabase/migrationsで作成し、カタログや注文などのテーブルは各パッケージ内のmigrationで作成します。検索エンジンにElasticsearch、キャッシュにRedisを採用し、決済はStripe・Razorpay・PayPalなど複数のゲートウェイに対応します。config/menu.phpとconfig/acl.phpからは、受注・RMA・予約商品・EU withdrawalまで幅広い業務メニューが管理画面に組み込まれているのが分かります。
- STEP 01
リポジトリをcloneしてcomposer installを実行すると、PHP8.3から8.5・ext-intl・ext-calendarなど拡張の充足を求められます。
- STEP 02
env.exampleをenvにコピーしてDB接続情報を入力し、artisan key generateでアプリケーションキーを生成する流れになります。
- STEP 03
artisan migrateとseedを走らせると、database migrationsとpackages配下の各パッケージのmigrationがまとめて実行されます。
- STEP 04
npm installとnpm run buildで、Vue.js製の管理画面adminとストア画面のアセットをビルドします。
- STEP 05
docker composeを使うと、Sail構成でMySQL・Redis・Elasticsearchなどが依存サービスとして同時に立ち上がります。
- STEP 06
ブラウザでURLへアクセスすると初回はインストーラー画面が表示され、管理者アカウント作成へ進みます。
実行が成功すれば、商品カタログ・カート・チェックアウト・注文管理を備えたECサイトと、権限管理付きの管理画面adminが手に入ります。RMAや予約商品、マルチベンダー向けの業務メニューもmenu.phpに定義されており、初期構築だけで一通りの運用機能に触れられます。
docker-compose.ymlのElasticsearchは7.17.0に固定されており、比較的古いバージョンです。
composer.jsonが要求する拡張が多く、ext-calendar・ext-intl・ext-pdo_mysqlなど環境準備の負担があります。
MagicAIパッケージやlaravel/aiパッケージが含まれるため、AI機能を使うには別途APIキー設定が必要と見られます。
本レビューはファイル構成とREADME等の記載に基づくもので、実際の画面操作結果までは確認していません。
Laravelに慣れた開発者が、自前でECサイトやマルチベンダー型の商取引基盤を構築したい場合に向いています。パッケージ構成・ACL・メニュー定義・Docker本番イメージまで揃っており、設計の見通しは資料だけでも十分に把握できます。ただし拡張要件やElasticsearchのバージョンなど、環境準備の手間は事前に見込んでおく必要があります。